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特集◆ハイブリット車は「エコ」ではない

月刊誌記事から>「低燃費」なのに「資源浪費型」(月刊誌2009年6月号No242)



ハイブリッド車の魅力は、なんといっても燃費。
インサイトは30.0km/ℓ、新型プリウスでは38.0km/ℓ(ともに10・15モード走行燃費)。
驚異的な低燃費を実現した理由は何なのでしょうか。


ハイブリッド車とは、2つ以上の異なる動力源・エネルギー源を持つ自動車のこと。そのため、不利になる点があります。
まず、ガソリンエンジンの他にモーターと電池を積んでいること。車が重くなるので、その分、燃費が悪化します。 それにハイブリッド車は、エンジンで発電→電力を直流に変換して充電→周波数や電圧を変換してモーターを駆動するので、 直接エンジンで駆動するだけの従来車よりエネルギーを変換して使う部分はロスが多くなります。

●『低燃費』の秘密
重くて、エネルギー変換ロスがあるというマイナス面があるのに、ハイブリッド車の燃費がいいのは、 エンジンを燃費効率のいい使用条件だけで使用するからです。
ガソリンエンジンで特に燃費効率が悪いのは、低回転から回転数を上げながら発進・加速するとき。 一方、電気モーターは、ゼロ回転からの発進時に最大の力を出すことができます。
この特性をうまく組み合わせて低燃費を実現させたのがハイブリッド車です。 減速時・ブレーキ時・下り坂などでは、捨てていたエネルギーを充電にまわすので、その点もムダがありません。

●2車の違いと特徴
ホンダとトヨタでのハイブリッドは少し方式が違います。
【ホンダ】エネルギー回収タイプ
エンジンによる走行が主体で、電気モーターが補助役になる方式。 エンジンが燃料を多く消費する発進・加速時にモーターがサポート。 従来のクルマにモーターとバッテリーなどを追加するだけの比較的シンプルな機構。
【トヨタ】高効率利用タイプ
発進と低速はモーターだけで走り、速度が上がるとエンジンとモーターが効率よくパワーを分担する方式。 動力分割機構や発電機などがありエンジンは発電機も回します。 複雑な機構でコスト高ですが、渋滞の多い都市部でも燃費が落ち込みにくいのが特徴。

 両車ともに市街地走行が得意。加速と減速が繰り返される時に、エネルギー回収効率が高くなります。 高速道路ではメリットが少なそうですが、車本体をハッチバックの形状にして走行抵抗を軽減し、 高効率型のエンジンを搭載しているため、高速でも燃費は悪くありません。 燃費がいいエンジンを搭載すると加速力がなくなりますが、そこをモーターで補います。 加速時にモーターが作動しますので、低燃費でありながら加速力もあるのです。

月刊誌『食品と暮らしの安全』2009年6月号No242掲載
    

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