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特集◆アスペルガー症候群奇跡の回復Ⅴ

>>アスペルガー症候群奇跡の回復Ⅵ(2009年9月号No245)

月刊誌『食品と暮らしの安全』2009年5月241号掲載



「大きくなるといいことがある」

3ヵ月ぶりに会ったこうちゃんは、さらに大きく成長していて、
試練を乗り越えて生まれた心の底からの明るい表情や言動は、
周囲の人のこうちゃん像を大きく塗り替えていました。


●こうちゃんと初めての外食

 「2人のデートに乾杯〜」
 春休み、こうちゃんのお宅に遊びに行った日のこと。近所のファミリーレストランで、みんなで食事をする予定でしたが、 お姉ちゃんが風邪をひいて、急遽、こうちゃんと私の2人で行くことになりました。
 突然の予定変更が苦手なことも、アスペルガーの症状の1つです。
 ところが「それじゃあ、ぼく2人で行ってくるよ」とお母さんを驚かせます。
 席につき、私とお水で乾杯すると、「大人のメニューで大丈夫だよ」と注文し、付けあわせの野菜も一緒にペロリと完食。
 つい最近まで、味覚過敏の症状から食べられないものが多かったことなど想像できないほどの食べっぷりでした。

 「他者との交流があったとしても、独特で一方通行のことが多い」と『図解 アスペルガー症候群』には書かれています。
しかし、家に戻るまでの2時間、学校のこと、将来のこと、食べ物のこと、絵のこと、お姉ちゃんのこと、会話は尽きることがありません。 そして、どの内容も決して、こうちゃんが一方的に話すのではなく、状況に沿った心地よいやりとりが続いたのです。
 食後には、笑っている太陽の絵を描き、「町は今日も平和です」と書き足しました。
そんな平和な気分に、最近のこうちゃんは包まれているのでしょう。 お母さんも「今のこうちゃんだったら、私がついていなくても大丈夫だと思った」。
 後日、お母さんと電話で話しているとき、こうちゃんが代わり、「この間は楽しかったね?」と、しばらく会話が続きました。 「つい最近まで、おばあちゃんと電話で話すときも、一方的に話していたのに」と、お母さんもびっくり。
 春休みにおばあちゃんに会ったときも、「急にお兄さんになったね」と褒められたそうです。

●こんなにおもしろい子だったっけ?

 お宅では3学期に作った「思い出いっぱいこうちゃん物語」も見せてくれました。
「ぼくは、さいきんお絵かきじゃなくて、外で遊んでいます。外に出ると風がすずしくて気持ちいいです」と書かれていて、
お母さんもびっくりしたそうです。
 今まで、外でお友だちと遊ぶことはなく、教室でひとり絵を描いていたこうちゃん。
「お外でどんなことしているの?」
「追いかけっこして走っているんだ」
 ルールのある遊びが苦手なことも症状の1つなのに、お友だちと一緒に、外の風を感じ、追いかけっこを楽しんでいるなんて……。
 幼稚園から一緒だったお友だちにも、「こうちゃんて、こんなにおもしろい子だったっけ?」と言われたそうです。
 学校でも、伸び伸びと過ごせるようになり、周りのお友だちのこうちゃん像もどんどん変わってきているようです。

●司会者こうちゃんは、100点だらけ

 3学期には、お楽しみ会で司会に選ばれ、それを立派にこなしたこうちゃん。
その後、お友だちに誘われて、放課後に遊ぶ約束もしてきました。
 以前、絵の中に、大勢の仲間と過ごすこうちゃんが描かれ、その変化に驚きましたが、これが現実のものとなったのです。
 お姉ちゃんも、「お友だちとずっと遊んでいたよ。サッカーも楽しそうだったね」と、嬉しそうに話してくれました。
 休み時間、1人きりで自由画帳に向かい、荒れた感情を吐き出さなければならなかったこうちゃんの姿は、もう見られません。
 3学期の成績表も、これまでの評価がすべて上がり、テストも8割ほどが100点です。 しっかりと力強く書かれた文字には、最近の余裕が感じられます。
 初めての席がえも体験しました。これまでは一番前が指定席でしたが、一番後ろの席へ。
 とても意欲的でいい状態と、先生にも認められて、こうちゃんはうれしそうです。


●初めて元気に過ごした春休み

 昨年までは「恐怖の春休み」でした。新学期の新しい環境への不安が大きすぎて、 食事も喉を通らなくなり、昨年は新学期までに何キロも痩せたそうです。
 春休み初日。通っていた療育センターの心理療法が、ついに終了しました。 今年は、春休みに入っても食欲が落ちることはなく、「こんなに元気に過ごす春休みは初めて!」。 自転車に乗る練習にも励み、「もうすぐ3年生だ」と張り切っていたそうです。 「今年は新学期も楽しみだし、今のこうちゃんなら、どんな環境でも大丈夫かもしれない」と、お母さんも安心感をもって見つめています。
 こうちゃん自身も、自分の成長を自覚しているのでしょう。 自作の「思い出いっぱいこうちゃん物語」には、
「小さいころにできなかったことが、いまはどんどんできるようになって、大きくなると、たくさんいいことがあるんだなと思いました」 という記述もみられます。
表現1

 画用紙からはみ出しそうなくらいに大きく描かれた自分の絵(右絵)。
これは、心身ともに著しく成長したこうちゃんを象徴しているかのようです。
 3ヵ月ぶりに会ったこうちゃんは、表情や体がしっかりして、一瞬こうちゃんだとわからないくらいでした。 そして、こうちゃんの声や、機敏な動き、明るい表情を見ると、表に出ていなかった本来の力が湧き出ているように感じました。
 3年生の新学期も好調にスタートし、新しいお友だちもでき始めたこうちゃん。 培ってきた家族の愛情に加え、『無添加白だし』による必須微量元素の摂取が、
アスペルガー症候群と診断された男の子の心身に、 これだけの変化を起こしたことに改めて驚きを覚えます。
 つい半年前まで「見えねえ」「もうげんかい」という痛々しい絵を描いていた心の内を思い起こすと、 目の前の生き生きとしたこうちゃんがまぶしく、胸がいっぱいになりました。

国光美佳(色彩心理インストラクター)
(月刊誌『食品と暮らしの安全』2009年5月号No241より)

>>アスペルガー症候群奇跡の回復Ⅵ(2009年9月号No245)
>>ミネラル不足食品ばかりでは病気に罹る(症例別目次)


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「キレなくなった子どもたち」
「心身を害するミネラル不足食品−実測データ総まとめ集−」(月刊「食品と暮らしの安全」2017年2月号)
「食べなきゃ、危険」


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