放射能汚染<特集号>
人への影響と対策
4月号は、放射能汚染の人体影響と、それへの対処方法について、
世界で最先端の情報をまとめた大特集号にしました。
原発事故が起き、放射能で汚染されて5年目。
チェルノブイリと、科学の知見に学んで、被害を出さないようにするのが当然なのに、
原子力ムラの医師たちは、明らかに激増した子どもの甲状腺ガンですら、
放射能が原因ではないと言っています。
放射能汚染は、事実にしたがって対策をとるしかありません。
あなたや家族や、周りの人を助けるように、この特集号を利用してください。
●放射線の次世代への影響が心配
甲状腺ガンの子が、4年で117人出たことに、
福島県立医科大学の専門家は当初、
早く出たから放射線が原因ではないという理由で、
増加を否定しました。
これに対し、野村大成・大阪大学名誉教授は、
「逆ではないですか。早く出たから、
放射線被曝との関係に注意しないといけないのです。
放射線は、ヒトにもマウスにも、ガン発生を高めるだけでなく、早めるものです」と指摘。
放射線による次世代マウスへの発ガンと奇形発生で、
ずば抜けた研究業績を挙げた野村大成先生は、
73歳の今も現役で、
国際的な研究を続けておられます。
放射線遺伝学史の頂点を極めた基礎研究者に、
現在のフクシマの問題点を伺いました。
⇒記事アップしました「放射線の次世代への影響が心配」
●甲状腺ガン増加にどう対処する
「小児甲状腺ガンは2011年まで、小児科の日常診療ではあり得ない病気」と指摘するのは、
仙台の小児科医院長・寺澤政彦医師。
青森県では、六ヶ所村再処理工場の本格稼働に備えて県民の不安に応えるため、
小児ガンの症例を2000年から登録・収集し、2015年現在も継続中。
世界でもあまり例のない調査による15年間のデータで、
小児ガン430例が集計されています。
なのに、小児甲状腺ガンは0人。
「甲状腺ガンは本来、子どもは非常に少なく、大人にできるガンでした。
だから、これから、大人の甲状腺ガンも増加します」と警告。
「リスクのある人は機会をつくって、こまめに甲状腺検診を受けることが大切。
子どもが異常を指摘されたら、1年とか2年では間隔が空き過ぎ」
個人でできる対策も1ページ分紹介します。
●チェルノブイリ原発事故が起きた
ウクライナ・低線量・極低線量地域での調査
食品の国際基準の1000分の1、日本の基準の100分の1ほどの、
極微量のセシウム137で、「痛み」が出ることを立証した調査。
放射能汚染地域の健康被害を食事で回復させ、
「日本プロジェクト」と呼ばれ、ウクライナに希望を広げた成果を
どう進めたのかを、総まとめして報告します。
今までのウクライナ調査報告書
【CONTENTS】 放射線の次世代への影響が心配<野村大成> 甲状腺ガン増加にどう対処する<寺澤政彦> ヨウ素ベータ線による内部被曝<槌田 敦> ウクライナ・低線量・極低線量地域での調査 健康被害、食事で回復させた!<小若順一> 胃の激痛から解放された<サーシャ> ウクライナに広がる希望<タチアナ> 3人の研究チームで科学論文を<小若> 今からでも被曝を避ける努力を<蔵田計成> 「トモダチ作戦」で米兵多数が被曝<猪瀬 聖> 放射能汚染から子孫を守ろう<吉田幸弘> 「1ベクレル連合」の結成を呼び掛けます 中国●原発400基へ突き進む<一ツ橋史郎> 経済●再エネと原発の「何か変」<西 和久> 次の原発事故に備えよう<小若> 活動と考え方(112) 病気の多発に備えよう<小若>
《月刊『食品と暮らしの安全』2015年4月号No312 特集号
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