ウクライナから報告
【放射能汚染のない食品は子孫の健康も保証する】③ Tweet
【2024年3月報告】
― 放射能の悪影響を簡単に減らせるとウクライナの村で証明された ―
レシヤ・カルロワ(ジャーナリスト)
2012年から食品の放射能汚染を減らして
病気を治す調査をウクライナで始めて、すごい成果が。
「日本プロジェクト」は戦争で中断しましたが、飼料が半額になったので、
森に家畜の糞を撒いてキノコをどれだけ安全にできるか、調査を再開。
調査再開に辺り、現地から長い活動総まとめ原稿が届きました。
放射能の食品移行を減らす
小若氏がプロジェクトを始めた2012年秋に、コヴァリン村では、10家族に清潔な食品が提供された。
ビグニ村では、低所得の2世帯に、安全な肉が提供され、参加者は、放射能を最も多く含むキノコやベリー類を食べないと誓いました。
健康状態を調査していると、これらの人々の健康が1ヵ月後から大幅に改善されていった。
2013年からは毎年、「信頼できる学校」を訪問し、問題のある子どもたちを良くする調査を行った。
小若氏らはプロジェクトを拡大することを決め、学校に子どもがいるすべての家庭にカリ肥料が与えられた。
植物が土壌から放射性セシウムを吸収するのが減少するため、カリ肥料の導入は科学的に正しい。
牛乳と野菜に含まれる放射性セシウムの検査は、オブルチナだけでなく、ナロジチでも行われた。
ナロジチでは、牛乳の放射性セシウムが常に基準を2倍以上過していることが判明した。
ウクライナでは原発事故後、土壌から植物への放射能の移行、および放牧牛の乳製品への放射能の移行を減らすため、多くの対策がとられた。
放射能対策を主に行ったのは、チェルノブイリ事故直後に設立されたウクライナのNUBIPの農業放射線研究所だ。
当時、原発事故後の主な問題は、放射能で汚染された地域で、農産物によって生じるだろうと考えられていた。
事故発生からしばらくの間は、最も効果的な放射能対策は、牛のエサにセシウム吸着剤を入れることだった。
「吸着剤が、牛の胃腸内で放射性原子と結合し、牛乳から除去されます。 最も一般的な吸着剤はヘキサシアニド鉄酸鉄です。 この技術は、ウクライナ内外のほぼすべての放射能で汚染された人口密集地で、広くテストされました。 放射性セシウムが飼料に含まれていても、吸着剤のおかげで血液中に入ることはありません」
小若氏は「牛乳や肉の放射能汚染レベルを下げる科学的に適切な対策があるのに、なぜ人々は今、放射性物質を摂取しているのか?」と驚き、この実情を検証したいと考えて、彼は実証実験を行うことに同意した。
国内の配合飼料工場に特別な配合飼料の作成を依頼し、学齢期の子どもを持つナロデジチ住民に配布した。
これに加えて、彼の支援により、30ヘクタールの天然牧草地で牧草地の、石灰処理とカリ肥料の散布によって、表面土壌の改良が行われた。
「牧草地への肥料の散布と、特別な配合飼料を牛に与えるという複合的な対策で、牛乳の汚染レベルは10分の1以下になりました。
平均汚染レベルは 1 リットルあたり 220 〜 250 Bq から、4 〜 40 Bq/L に減少したのです」
と、ニコライ・ラ−ザレフ博士は言った。
カリ肥料を配布
カリ肥料はプロジェクトに参加したすべての学校に配布された。
「私たちは肥料を購入し、両親に配り、両親はそれを自分たちの畑に散布しました。
また、牛を放牧する牧草地も確認して、これまで土をかぶせていなかったところに、土をかぶせました。
さらに、家畜を飼っている家庭には、配合飼料が提供されました。
これらすべてがプラスの効果をもたらしました。研究で、牛乳の放射能量が大幅に減少したことが示されました」
と、ニコライ・スレペンチュク氏はコメントしている。
ニコライ・ヴァシリオヴィチさんはこう語った。
「自分もナロジチ地区の出身で、チェルノブイリ原発事故の後、道路や道端で作業し、さらには屋根を洗ったのを覚えています。 もちろん、すべてはムダになりました。汚染地域で野菜を栽培したり、牛を放牧したりすると、危険な線量の放射能が体内に侵入します」
⇒今までの ウクライナ調査報告書もご覧ください。