特集◆アスペルガー症候群 Tweet
月刊誌『食品と暮らしの安全』2009年8月244号掲載
2人目はもっと劇的に改善
発達障害児が激増しているのは、必須微量ミネラルが大幅に不足しているから。
だから、最初は、『無添加白だし』を多めに摂取するのがいいと思っていました。
小学4年生のA君は、『白だし』の摂取開始日から1日に3回以上摂取。
すると、驚くほど急速に症状が良くなったのです。
●『白だし』摂取直後 学習意欲に変化
小学1年の時に「アスペルガー症候群」と診断されたA君は現在4年生。 こうちゃんのアスペルガー症候群が良くなったのを知って、『無添加白だし』摂取を始めました。
これまでの例を教訓に、最初から十分な量の必須微量ミネラルを摂取できるように、 毎回の食事で『白だし』を味噌汁や和え物に入れて使うほか、
朝と夕には水を入れて飲み、初日から十分な量のダシ摂取を始めました。
すると、2日目には学習意欲が出てきたのです。
漢字の練習が苦手で、毎日の宿題はお母さんが何度声をかけてもやろうとせず、始めるまでに長い時間がかかっていたA君。 それが摂取2日目には、すぐ宿題に取り組み、4日目には、お母さんが声をかけなくても自分から宿題を済ませたのです。
さらに6日目には、自分から「がんばって勉強したいから」と通信教材を始めると言い出します。 学校の宿題ですら大変だったのに、学校以外の勉強までやりたいと言い出したのです。
「がんばりたい」という意欲は、ダシ摂取直後に現れた、最初の大きな変化でした。
宿題と一緒に、自分から始めた通信教材に取り組むA君の学習意欲には、目をみはるものがあります。
「ダシ摂取を始める前には、半信半疑でした」と言うお母さんも、 摂取2日目から見られたA君の意欲の芽生えと高まりに、期待を寄せるようになります。
●運動会での感動
ダシの摂取を始めて1週間後に行なわれた運動会。
行事が苦手で、ほかの子どもたちと同じペースで行動できないことが多かったA君ですが、 今回は「他の子たちの中で、ちっとも目立っていなかった。
すべての競技に張り切って参加でき、係の仕事もしっかりとこなしていた」と、お母さんも嬉しそうです。
中でも、いちばん感動したのがリレー。
リレーでは、バトンを受け取る、走る、次の走者にバトンを渡す、 という3つの動作を短時間に行なわなければなりません。 こういう一連の別の動作をするのが苦手なのがアスペルガー症候群の特性の1つです。
心配しながら見ていたお母さんですが、A君は、しっかりバトンを受け取り、 全力で走りぬけ、次のお友だちにバトンを渡すことができました。
「リレーでバトンを受け取って渡すことなんて普通のことですよね。 でも、この子にとって、普通のことを普通にできるってことが、とても大きな出来事なのです」
お母さんは、無事に走り終えたA君を見て胸がいっぱいになったそうです。
「体の使い方がよくなり、ルールの理解力がついてきたのですが、 がんばるんだ、という本人の意欲が出てきたことが何より大きかったようです」と、
うれしそうに話してくれました。
●スイミングの進級テストにも合格
ダシ摂取から8日目、スイミングスクールでの進級テストにも合格します。
これまで、何回挑戦しても、途中で立ってしまっていたのに、
この日は一度も立たずに最後まで泳ぎきり、見事に進級できたのです。
さらに数日後には、「地域のスポーツ少年クラブにも入ってみたい」と言い出し、お母さんを驚かせました。
アスペルガー症候群の特性の一つに、「未知のことへの不安感が強い」ことがあります。 それで、新しいことを自分からやりたいと言い出すことは一度もなかったA君。
ところが、通信教材に続いて、スポーツ少年クラブに入ろうとまで、自分から言い出したのです。
●感情をコントロールする場面も
自分の思い通りにならないと、口よりも先に手が出てしまうことが多く、 一度かんしゃくを起こすと、なかなか気分の切り替えができなかったA君。
以前は「どうしてこんなことで…」と、頻繁にキレたりするA君の言動を、お母さんも理解しきれない場面も多かったのです。 「そういえば、最近あまりキレなくなりました」とお母さん。
かんしゃくを起こす頻度が、ぐんと減り、イライラし始めても、 短時間で「まったくしょうがないなあ」と言いながら気持ちを納めることができるようになったそうです。
妹とのやりとりにも変化が見られます。
「以前は一緒に遊ばせていても、すぐに喧嘩になって気が気ではなかったのだけど、 最近は喧嘩の回数が減ってきたみたい」と、お母さんは振り返ります。
●楽しみだった授業参観
「授業参観は、いつもハラハラでしたが、今回は楽しみに行ってきました」
ダシ摂取後の授業参観では、A君が自分から積極的に発言する姿もみられたそうです。
A君も、こうちゃんたちと同じように、集団生活が始まった頃から、トラブルが頻発していたそうです。
「叱られる体験ばかりでした。この子のわかりにくい症状を、周りの人に理解してもらうのが難しくて、 奇妙なものを見るような目で見られることも……。
そして、トラブルを起こすたびに、子育ての仕方が悪いと言われて……私も謝ってばかりでしたね」
ダシを摂り始め、モニター用紙に変化を記入することは、A君の「良くなったところ」を見つける、初めての作業だったのかもしれません。
「今までは、困ったことばかりが目立っていたけれど、これからこの子がどんな風に変わっていくか見守っていきたいと思います」とお母さん。
お母さんも、A君の変化で、気持ちのゆとりが出てきています。
国光美佳(色彩心理インストラクター)
(月刊誌『食品と暮らしの安全』2009年8月No244号より)
関連書籍
⇒「摂食障害は治る!」
⇒「キレなくなった子どもたち」
⇒「心身を害するミネラル不足食品−実測データ総まとめ集−」(月刊「食品と暮らしの安全」2017年2月号)
⇒「食べなきゃ、危険」