実測で実証した
現代の食事はミネラル不足
≫英語訳:Healing
Our meals are mineral defficient
≫フランス語訳:Nos
repas sont pauvres en mineraux
Ca、Mg、Fe不足だった
日本は、家庭で調理して食べることが減っている。
飲食に使われる消費額は、加工食品が55%、外食が30%で、生鮮食品を買って家庭で調理する割合は15%ぐらいしかない。
ところが、家庭で調理したときの標準的な栄養成分の値を示した「食品成分表」を用いて、栄養士は栄養計算を行っている。
国の栄養摂取量調査も、「食品成分表」を用い計算し、日本人は、次のようにミネラル不足が起きていることになっている。
・リスク0.5の推定平均必要量=EAR(estimated average requirement)より、かなり少ないのがCa(カルシウム)。
・EARより、少し少ないのがMg(マグネシウム)。
・リスクがほとんどない推奨量=RDA(recommended dietary allowance)より、少し少ないのがZn(亜鉛)。
加工食品や外食の割合が85%ぐらいになっているので、事実を確かめようと、我われは2010年から主要ミネラルの実測を始めた。
検査した食品は80を超え、日本人の食事によるミネラル摂取量は、国が把握している数値より、はるかに少ないことを実証できた。
リスク0.5のEARより、はるかに少ないことが多いのがCa、Mg、Feで、ZnもEARより少なかった。
だから、外食や加工食品に頼って、その他の手段でミネラルを摂っていない人は、Ca、Mg、Feで、心身の病気にかかっていることになる。
ただし、我われは牛乳やヨーグルト、ナッツ類、菓子、サプリメントによるCa、Mg、Fe、Znの摂取量を実測していない。
これらを飲んだり、間食に食べている人は、ミネラルが不足していない可能性もある。
ビタミンは、冷凍食品とカット野菜しか実測していないが、ビタミンB1、ビタミンB2,ビタミンCが、家庭で調理したより、数割少なくなっていた。
その原因は、食品加工中に抜かれたり、分解しているからである。
これが、日本の食事の現状である。
食事の検査結果
ミネラルの検査は、食品の種類別に代表的な数社の食品を購入し、混ぜ合わせて、検査機関に持ち込んで行う。 だから、業界のほぼ平均値を得ている。
ミネラルはビタミンのように不安定でないので、正確に含有量を調べることができる。
売られている食品が、弁当のように1食分の場合は、弁当1食分の平均値と、推定平均必要量=EARと比較すると、不足による健康リスクがどのくらいあるかが明らかになる。
いくつかの食品を食べて1食分になる場合は、ケースバイケースでリスクを考えることになる。
以下、検査で得られた値を紹介しよう。
*リスクがほとんどないRDAを超えたミネラルが含まれる弁当は1つしかなかった。
*多数の会社が入っているビルで、それらの会社員が食べる職員食堂、厚生労働省の定食を2種類、文部科学省、女子栄養大学の、 5定食の平均値は、Ca、Mg、FeがERAを下回っていた。定食をよく食べる人は病気になっている人が多いことになる。
*人気レストランでこんなパスタを食べても、日本人はパスタを食べる頻度が少ないから、生きていける。
しかし、イタリアのパスタに、これだけしかミネラルが含まれていなかったら、イタリア人は全員、病気にかっかって、多数の死者が出ていることになる。
日本のパスタと、イタリアのパスタは、見かけは似ていても、中身はまったく別であろう。
*コンビニで売られている冷凍海老ピラフは量が少ない。
1食分のカロリーを満たすには、女性でも2袋が必要だが、2袋食べても、Ca、Mg、FeはEARの4割に達しない。
これをよく食べる人は確実に病気になる。
マクドナルド
マクドナルドはHPでCaとFeの値を公表しているが、我われは実測してみた。
すると、誤差は2割以内だった。
ハンバーグ1個で、食事をすます人は少ない。
だが、どのくらい食べればミネラルがEARを超すかがわかるように、EARと比較して%を記載しておく。
マクドナルドでは、MgとZnが常に大幅不足になるので、別に補強対策を考えないと病気になる。
※牛乳を飲めば、牛乳だけでカルシウムは足りる。
「最悪の食品」と言う人がいるが、2個食べればFeが足りるので、最悪ではない。
※2個食べれば、Feが足りるので、最悪の商品ではない。
※2個食べても、Ca、Mg、Feに加えて、Znも不足しているので、健康に悪い食品である。
※2個食べても、Ca、Mg、Feに加えて、Znも不足している。
マックチキンとチキンナゲットを選んで食べ続けると病気になる。
この2つの組み合わせなら、「最悪の食品」と言う人の意見は正しい。
※サンドウッチ2袋とインスタントスープで食事をすませると、
お腹を満たせる量になるが、主要4ミネラルはすべて大幅不足に陥る。
※スープ専門店のスープを買ってきて実測すると、手作りより成分が少なかったが、
粉末スープよりはるかに多かった。
このスープを、Mgの多い食品と組み合わせれば、ミネラル不足にはならない。
※カップラーメンは量が少ないから、ミネラルも少ない。
インスタントラーメンは、MgとZnが非常に少ないから、たくさん具を入れて食べないと、病気になる。
※現代の食品に共通して不足しているCa、Mg、Feが不足している。
だから、他の食品と一緒に食べても、ミネラル不足が助長されるリスクの高い食品。
日本の食品を90品目以上実測すると、例外的にミネラルがRDAを超えた食品が見つかった。
・Caは、ピザ。
・Mgは、高級(8割or10割)蕎麦とマーボ豆腐。
・Feは、レバー・ニラ炒め。
・Znは、カキフライ。
これらの食品を常食している日本人は少ないから、
多くの国民がCa、Mg、Fe、Zn不足で、健康障害をかかえていることになる。
手作りより少ないミネラル
次は、手作りした食品に含まれる値に比べて、市販総菜に含まれるミネラルがどのくらい少ないかを、比較して%を算出した。
ポテトサラダとマカロニサラダは手作りの半分ぐらいしか主要ミネラルを含んでいなかった。
日本人しか食べないごぼうサラダなどは、もっとひどく、手作りの2割ほどしかミネラルが含まれていなかった。
ミネラル豊富な食事で病気が治った
現代の食事は、Ca、Mg、Fe不足で、Znが不足している人も多い。
人体に必要な栄養素が不足したために、病気にかかっているのだから、不足した栄養素を補給すれば病気は良くなると考えて、 モニター調査すると、それまで治らなかった病気の症状が良くなったり、病気が完全に治ったケースが相次いだ。
子どもで良くなった症例と人数(34人)
・アスペルガー症候群 | 4人 |
・アスペルガー症候群の疑い | 2人 |
・高機能自閉症 | 1人 |
・広汎性発達障害 | 4人 |
・ADHD | 3人 |
・自閉症 | 3人 |
・自閉症スペクトラム | 1人 |
・言葉の遅れ・歩行困難 | 1人 |
・低体温児 | 7人 |
・アトピー性皮膚炎 | 1人 |
・触覚過敏 | 1人 |
・睡眠障害 | 3人 |
・不登校・ひきこもり | 2人 |
・ダウン症の困った症状 | 1人 |
大人で良くなった症例と人数(42人)
・統合失調症 | 1人 |
・うつ病 | 7人 |
・躁鬱病 | 3人 |
・睡眠障害 | 1人 |
・更年期障害 | 1人 |
・バセドウ病 | 1人 |
・認知症 | 1人 |
・過食 | 1人 |
・リウマチ | 1人 |
・化学物質過敏症 | 2人 |
・糖尿病 | 1人 |
・蓄膿症 | 1人 |
・睡眠時無呼吸症候群 | 1人 |
・便秘 | 3人 |
・視力回復 | 2人 |
・冷え症 | 5人 |
・肌荒れ | 4人 |
・腰痛 | 2人 |
・口内炎 | 2人 |
・アトピー性皮膚炎 | 1人 |
・低血圧 | 1人 |
空腹でイライラしているときに何かを食べると、気分が穏やかになるように、
ミネラル不足でイライラしている人に、ミネラル豊富な食事を食べさせると、やはり気分が穏やかになる。
そのままミネラル豊富な食事を続けると、症状が軽くなって、そのまま完全に治ってしまう人もいるのである。
ミネラル不足で多数の人の心身が病んでいるのは確実なのに、 医者は対症療法で薬を与えるだけ。
だから、莫大な医療費がかかるのに、病気は治らないのである。
ミネラル補給の方法
我われは、日本の伝統的な「うま味調味料」である「だし」を使ってミネラル補給を行っている。
「だし」の原料は、放射能汚染のない海域で獲れたイワシ、飛魚、昆布で、これらから、うま味と共にミネラルも抽出した液体だしと、 これら3つを粉末にした粉末だしと、それにゴマを加えて4つの原材料を用いた粉末だしを用いて、ミネラル補給を行っている。
食事中のミネラルが減っているのは、日本だけでなく、おそらく世界で共通している。
現在の「うま味調味料」には、ミネラルがほとんど含まれていないことが一因だ。
ミネラル不足で、味覚異常が起こり、それで偏食になって心身に異常が起きていることも多い。 この場合、当初は亜鉛を含むマルチミネラルサプリメントを使ってミネラル補給することは有効な方法である。
しかし、長期的には、ミネラルを充分にとれる食事にして、病気の原因を絶つべきである。