おしゃぶりが危ない
おしゃぶりで異常になった幼児の歯並び
月刊誌記事から>表示・補償について〜企業から回答(No.198)
●大手3企業に質問状
おしゃぶりを販売しているコンビ、ピジョン、ベルニコの3社に、次のような質問状を8月30日に送付しました。
1.貴社のおしゃぶりを使用していて弊害が出ている場合、治療費を支払うべきだと思いますが、被害者からの請求にどのように対応されますか。
2.また将来、おしゃぶりによる歯の異常が原因で顎関節症になったときは、治療費等の補償をするお考えがありますか。
3.長く使用すると歯並びに異常が出るという注意書きを、今後、実施するご予定がおありですか。
予定がある場合、いつから、どのような文面で実施されますか。
●表示、補償に前向きなコンビ
「ヌークおしゃぶり」を販売するコンビからの回答は、前向きなものです。
注意表示については、「ご指摘いただきました注意書きに関しましては、現在、間違った使用法における危険性などを、パッケージや取り扱い説明書に表記していく方向で検討中です」。
また、補償についても、「治療費等々に関するご質問に関しましては、もしそのようなことが発生しましたら、その詳しい状況などを確認させていただき判断してゆく所存です」というもの。今後、誠実な対応が期待できる企業です。
●注意表示をしぶるピジョン
現在の表示でいいとするのが、ピジョン。
「商品パッケージにて、使用方法・対象月齢の目安・ご使用上ご注意いただきたいことなどをご案内」、「この内容につきましては、現時点におきまして、お客様に正しくご使用いただくための内容であると判断しており、当面の表示内容変更予定はございません」という回答。
しかし、治療費については、「万一、弊社商品において治療費等に関するお申し出をお受けした場合には、状況を詳しく確認させていただき判断いたしたい」と前向きとも受け取れる回答がありました。
●回答がなかったベルニコ
回答が一切ないのが、Miffyのかわいい絵がついたおしゃぶりを売るベルニコ。質問状だけでなく、亀山先生のインタビューを掲載した先月号を同時に送っているので、子どもたちの歯列を心配していることは伝わっているはず。この会社は、消費者の問い合わせに対しても、不誠実なのでしょうか。
●早急に注意表示を
先月号の記事を読んで、読者からたくさんのお便りが届いています。その一部は25ページの「お便りから」に掲載しましたが、「歯にいいと思って使わせていた」という声がほとんど。
注意表示を大きくしていれば、お母さんも与える時期を間違うことはありません。早急に注意表示を行うよう企業に求めましょう。
2005年10月1日発行 No.198