開催日:2001年7月2日〜7日
開催場所:ジュネーブ国際会議場
議長:トーマス・J・ビリー氏(Mr. Thomas J. Billy)(アメリカ)
参加人数:400人くらい
参加国:だいたい100カ国、50NGO
IACFO(食品国際消費者機構)として、日本子孫基金から遠藤諭子、CSPI(公益科学センター・米国)からIACFO会長のブルースシルバーグレードが参加。
■総会とは
表示部会や加工果実野菜部会など、コーデックスには約30の部会があるが、そのすべてが集まるのが総会。2年に1度開かれている。それぞれの部会の進行状況が報告され、まとめられた文書をコーデックス規格として採択するかを決議する。また、各部会の議長国決定や、総会の議長・副議長の選出、年次計画・中長期計画の検討なども行われる。
■会議の内容
●遺伝子操作食品
【表示部会関連】
アレルギーを起こす可能性のある遺伝子組み換え食品に表示義務
→反対意見なく、ステップ8採択。
遺伝子操作食品の定義 →GM、GEだけにすべきというインドなどと、 Modern Biotechnologyを入れたいアメリカなどが対立。
コンセンサスがないことから、ステップ6に差し戻し。
【バイオ特別部会関連】
「モダンバイオテクノロジーによる食品のリスク分析に関する原則案」と「rDNA植物による食品の安全性評価に関するガイドライン案」
→反対意見なくステップ5採択。ステップは6に。
「組み換え微生物の食品安全性評価に関するガイドライン案」 →新たに作成することが承認された。 アメリカが議長国を務める作業部会が、11月6〜9日に、カリフォルニア州オークランドで開かれる。
●採択された規格
キムチ、有機畜産・有機養蜂、 アレルギーを起こす可能性のある遺伝子操作食品の義務表示
●リスク分析・予防原則・科学的根拠 これらの関係をめぐり大きな議論
→「ヒトの健康へのリスクが存在する根拠はあるが、科学的データが不十分か不充分な場合、コーデックス委員会はstandardは作成すべきでないが、将来的に科学的根拠が充填されることを前提にcode
of practiceなどのrelated textを作成することを考慮すべきである。」という文章が議長により提案され、マジョリティーのコンセンサスがあるということで採択された。しかし、フランスを筆頭にベルギー、オーストリア、フィンランドなど多くのヨーロッパ諸国とケニヤ、スーダンが保留した。
●追跡システム
時間切れで話し合わず。 議長はわざと進行を遅らせ、対立の大きいトピックを避けたようだ。
●コーデックス委員会の資金運営
途上国の参加をサポートするためにTrust Fund(トラストファンド)を設立し、基金を募ることを議長が提案。設立の有無、詳細については次回2003年の総会で話し合う予定。
誰が寄付してよいかの規定が重要である。例えば企業の資金提供を許すのか、もし許す場合は、透明性をどのように確保するのか、など。
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